一般的に、木(無垢材)で出来た天板にはキズや汚れを防ぐよう塗装仕上げが施されています。
オイルをしみ込ませる「オイル塗装」や、表面を塗料でコーティングする「ウレタン塗装」などが代表的な塗装です。
ウレタン塗装は汚れを弾くためシミになりにくいですが、オイル塗装はナチュラルな仕上げ方法なため、水分を染みこんでしまうとシミや汚れになりやすい特徴をもっています。
そこで今回は、シミや汚れも上手に付き合えるよう、簡単なお手入れ方法をご紹介していきます。
1.つきやすいシミや汚れ
木製の家具には「シミ」や「汚れ」はつきものです。今回お手入れする木製天板も、オイル塗装が施されいるものでしたが、水分を放置してしまい、輪ジミになってしまったものです。
水気を放置してしまったり、熱いものを置いてしまうとこの様なシミになりやすいですが、これから紹介する工程でお手入れ可能です!
※ウレタン塗装の場合はこの方法は適しません。拭き上げても取れないシミや気になるキズは業者さんへ相談してみてください。
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2.用意するもの
- お掃除用の布巾 2枚
- メンテナンスをするオイル
- オイルを塗布する為の布2枚
<汚れがひどい場合>
- 中性洗剤
- サンドペーパー
※サンドペーパー選びの注意点として、キズや汚れ、表面の仕上げ方法によって使用する番手(やすりの荒さ)を選びます。やすりのキズが残ってしまわないよう、注意しながら行いましょう。
3.使用するオイルについて
オイル塗装を施した天板は、時間が経過すると表面が乾燥し、艶がなくなります。
表面が乾燥した状態では水分や汚れを吸収しやすく、内部にまで汚れが浸透し、シミになりやすいのです。そんな状態を防ぐために定期的に保護するのが、メンテナンスオイルです。
ダイニングテーブルやキッチンの木天板には口に入っても安心な素材を選ぶ事をおすすします。
【おすすめなオイル】
・ワトコオイル
亜麻仁油が主成分。塗布しやすいように加工されています。
・蜜蝋(みつろう)ワックス
主に蜜ロウと植物油でつくられた天然成分のワックスです。
4.作業工程
1.表面の汚れを取り除く
まず、表面に付いたほこりや汚れを硬く絞った濡れ布巾で拭き取ります。
汚れがひどい箇所は、水で薄めた中性洗剤を布巾に軽く染みこませて拭き取ります。(中性洗剤を使用した場合は、洗剤が残らないように濡れ布巾で再度拭き上げます)
乾いた布巾で仕上げをしてよく乾燥させます。
2.汚れが目立つ場合はやすりがけ
今回は使用しませんでしたが、汚れが深くまで染み目立つ場合は、表面を研磨して汚れやキズを取り除いていきます。
目の細かいサンドペーパーを使い(まずは800番以上で試してみてください。)気になる箇所を木目に沿って研磨します。
その後、固く絞った濡れ布巾で拭き上げ、乾拭きで仕上げし、よく乾燥してください。
※薄いシミや汚れであれば、研磨しなくても気にならない程度までは綺麗になります。
※1箇所がへこまないように、汚れ付近をまんべんなく研磨してください。
3.オイルを塗る
十分に乾いたらオイルを塗布していきます。オイルを綺麗な布に染みこませ、薄く全体に塗り広げていきます。
塗り広げたらすぐに別の綺麗な布で全体を磨く様に拭き上げていきます。表面のべたつきがなくなるまで拭き上げたら、半日ほど乾燥させ、作業終了です。
※オイルを含んだ布は放置しておくと自然発火する場合があるので危険です。広げて乾かすか、水に浸してから袋に入れて破棄してください。
5.仕上がり
1度オイルを塗ってみても汚れやシミが気になる場合は、オイルを乾燥させてから2度塗りしてみてください。色に深みが増し目立ちにくくなります。
オイルを使ったメンテナンスを重ねていくことで、水分をはじきやすくなり、シミや汚れが付きにくくなります。半年に1度ぐらいの頻度で定期的なメンテナンスをおすすめします。
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6.まとめ
この記事では、木材天板に付いてしまった汚れやシミの手入れ方法についておはなししました。
木製のテーブルや天板のメンテナンスは、ハードルが高いというイメージを持たれる方が多いようです。特に、水回りに近い場所にある無垢材のお手入れは、細かなケアが大切になりますが、日々のお手入れや定期的なメンテナンスも、コツさえつかめば簡単。初めての方でもDIYでお手入れ可能です!
肩の力をぬいて、使用感も雰囲気の1つとして木製の良さを楽しんでいきましょう。
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